2024 年度の平ゼミ 3 年生は 9 月 10 日から 12 日までの 3 日間、大阪・京都研修を 行いました。今回の研修は大阪の国立民族博物館で各自の卒業論文に関する情報を収 集し、京都で歴史的建造物を周ることで新たな知見を広げることを目的としていまし た。
大阪の国立民族博物館(みんぱく)は世界の人びとの暮らしや文化、宗教などを自 ら歩いて、見て、触れて、考えることができる「知の空間」として 1974 年 6 月に創 設され、本年の 2024 年に創設 50 周年を迎えました。みんぱくにおける展示は地域展示と通文化展示の2つからなっており、地域展示 はオセアニア・アメリカ・ヨーロッパ・アフリカ・アジア各地域に分けられていま す。通文化展示は特定の地域単位ではなく、特定のジャンルを取り上げて広く世界 の民族文化を見る展示であり、今回のゼミ研修時期では音楽と言語についての展示を 行っていました。数多くある資料が展示されている中で、特に印象に残ったものは「東南アジア」の 展示です。森と海に囲まれ、熱帯・亜熱帯の気候に暮らす人々の 1 日をテーマに多彩 な民族文化が紹介されており、自分自身の卒業論文に関する興味深い内容が数多くあ りました。常設展に加えて、「客家と日本―華僑華人がつむぐ、もうひとつの東アジア 関係史」というみんぱく創設 50 周年記念企画展が開催されており、客家と日本の関係 に焦点を当てることで、これまであまり知られていなかった東アジア関係史の一面を 探ることができるような展示が紹介されていました。歩いて、見て、触れて、考える ことができる「知の空間」として多くの刺激を感じ、今後のゼミ活動に向けて意欲が さらに上がっていくような経験ができました。京都では清水寺をはじめ、さまざまな歴史的建造物に触れるといういつもとは違う 機会をつくることで過去の生活がどのようなものであったのか、現代の暮らしには どう影響しているのかを考えるきっかけになりました。
今回の外国史ゼミ研修でゼミ生同士の仲が深まったことはもちろん、その人の性格 や人となりを深く知ることができました。これから先の約 1 年半のゼミ活動に向けて 互いが意見を尊重し合い、切磋琢磨していきながら卒業論文執筆に向けて精進してい きたいと思いました。
(文責:平ゼミ 3 年関本)