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卒業生と現役生のコラボ実現!

今回の平ゼミブログでは、文教大学教育学部学校教育課程社会専修、同大学大学院国際協力学研究科国際協力学専攻を卒業(2011 年 月)・修了(2013 年 月)して、現在、特定非営利活動法人地球対話ラボ理事(2016 年 月から現在)、および文教大学大教育研究所客員研究員(2019 年 月から現在)として精力的な活動を続けている中川真規子 さん(平ゼミ卒業生)を紹介します。

中川さんが理事を務めるNPO 法人地球対話ラボは、「つながる気仙沼」プロジェクト のひとつとして、2021 年から宮城県気仙沼市立気仙沼小学校で「気仙沼アート小学 校」を開催しています。このプロジェクトは小学校の空き教室でアートを通じて児童とつながることを目的とした活動で、通称「アート小学校」とよばれています。この「アート小」には、昨年から平ゼミの 年生(名)・年生(名)が参加して、 卒業生と現役生が一緒に活動・交流する機会となっています。

中川さんによれば、「『アート小』は、子どもたちが休み時間や放課後などに空き教室に集まって、そこで工作をしたり絵を描いたり、おしゃべりしたり、何もしなかったりと、 (できるかぎり)自由に過ごすことのできるアートな空間です。小学校に普通はいないであろうアーティストやNPO スタッフ、そして大学生といった『よそ者』が現れて、子どもたちの表現に寄り添い、時間をともにします」。

「アート小」を実際に運営するにあたって一番心がけていることはなにかを尋ねると、「子どもたちの『やりたい』が尊重される空間を学校内に創りたいという想いから、私たちは、材料も道具も何もない部屋を準備して、どんなものを作りたいか、どんなアート小にしたいかを、子どもたちと一緒に考えながら運営しています」ということでした。そして最後に、中川さんも所属していたゼミの現役生とのコラボについて印象をお聞きすると、「子どもたちは毎回、学生が来るのをとても楽しみにしていました。今でも『次のアート小にも大学生は来るの?』『次はいつ来るの?』と代わる代わる尋ねてきます。大学生と過ごした時間は、子どもたちにとって忘れられないものになったのでしょう。そして大学生の視点は、私にとっても興味深く、いい刺激となりました。社会専修で過ごした学生時代を思い出してなつかしい気持ちにもなりました。明確な『ゴール』が提示されないこの活動に関わることに正直『とまどい』を感じた大学生もいたかもしれませんが、それも含めて、今回のような活動は、彼らにとって何かを感じる、何かを見つける機会となってくれれば良いなと思います」と、現役生に対する熱い想いを語ってくれました。

卒業生と現役生が交流する機会は、学校ボランティア活動などほかにもたくさんありますが、今回紹介した「アート小」を通じた交流は、学校内の特別な空間で、児童が学校外部の大人と一緒になって活動する(あるいは、しない!)という意味において、現役生にとっても普段ではなかなか体験できない貴重な機会になったのではないでしょうか(文責:平)。