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秋学期のゼミがスタートしました!

2023年度ブログ連載企画「平ゼミってどんなゼミ?」のゼミ活動編になります。

平ゼミ3年生は、夏休み中に、卒業論文のテーマに関する先行研究を整理するという課題が出されました。わたしはテーマに関する先行研究を一から探すこと、そしてそれらの研究を読み、研究の道筋を見定めることに苦労しました。先行研究を探すにあたっては、それらが大学図書館に所蔵されていない場合が多かったため、国立国会図書館を利用しました。国立国会図書館はインターネットを利用して自宅のパソコンから利用することもできます。

秋学期のゼミでは毎週3年生が2人ずつ、ひとり30分程度で先行研究について報告することになっています。第1回目のゼミでは、ナチスドイツをテーマに設定する3年生が報告をしました。報告後には、ほかのゼミ生からの質問や平先生からの講評があり、「ナチスドイツが選挙の宣伝方法を新聞に絞ったのはなぜか?」といった質問や、自分の考えを発表するのではなく先行研究の内容を正確に報告することが指摘され、それらを書き留めながらしっかり考える報告者の姿が見られました。また秋学期は3・4年生合同ゼミの形式をとっているため、3年生の報告のあとに4年生が卒業論文の中間報告を行いました。私たちが現在行っている先行研究の整理と批判を着実に仕上げている4年生の報告を聞いて、参考文献に挙げられている先行研究の多さから、関連テーマを含む先行研究を丹念に読み込む大切さを学びました。

2回目のゼミでは、まず、アフリカ、主にイタリアとエチオピアの関係をテーマに設定する3年生が報告を行いました。平先生からは、先行研究を出版年順に並べることで研究の関連性を見出すことができると指摘され、また4年生からは、関連研究で必ず引用されている研究者の著作にあたることで、関連研究の繋がりが見つけられることもあるというアドヴァイスを受けました。その後の4年生の発表では、やはり先行研究の整理と批判が丁寧に行われていて、研究の方向性がしっかり確立されているという印象をもちました。

秋学期のゼミはまだ2回しか開催されていませんが、先行研究を漠然と読むのではなく、研究者がどのような問題意識で、どのような全体構成のもとに分析を展開し、また関連する研究の繋がりを見出すことが、先行研究を整理するということであり、そうした整理をおこなわないと先行研究の批判につながらないことを理解できました。2人の4年生の発表でも、先行研究の整理と批判、そしてそれにもとづく問題設定がきわめて明確で、それが卒業論文の全体構想に反映されることを実感させられました。わたしたちも、来年のいま頃には現4年生を超えられるよう、まずは先行研究の整理という地道な作業を堅実に行っていきたいです(文責:平ゼミ3年・小野寺)