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二兎を追う者は一兎をも得ず?教育実習が目前に迫っていますが、卒論もやっぱり楽しい!

2019年4月13日(土)、歴史学研究会主催のシンポジウム「天皇と皇位継承のコスモロジー ─『創られた明治、創られる明治』と『天皇はいかに受け継がれたか』から考える─」(明治大学リバティータワー1階1011教室)に参加しました。昨年12月に参加したシンポジウム(歴史学会主催「偉大な君主を創り出す─近現代における集合的記憶のポリティクス」)とは異なり、今回のシンポジウムは、まず、『創られた明治、創られる明治─「明治150年」が問いかけるもの』(岩波書店、2018年)と『天皇はいかに受け継がれたか─天皇の身体と皇位継承』(績文堂出版、2019年)に収録された各論文に対する仁藤敦史氏と加藤陽子氏の報告、次に、お二人の報告に対する論文執筆者の応答、そして最後に全体討論という流れで進行されました。仁藤氏と加藤氏の報告では、天皇の皇位継承が古代国家と明治という視点から問い直され、皇位継承制度の問題点が提起されました。なかでも、象徴天皇制は制度として依然として不確定な部分が多く、特に、それまで当たり前であった譲位をなぜ明治から禁止したのかについての議論はとても興味深く拝聴しました。私の卒業論文のテーマは「皇室」であるので、天皇の生前退位が間近に迫ったこの時期に、今回のシンポジウムに参加したことはとてもよい機会となり、卒業研究への意欲が掻き立てられました。加藤氏は「知的共同体を築いていきたい」とおっしゃっていましたが、いつの日かわたしもその一員に加わることが出来るように、卒業論文にしっかり立ち向かっていきたいと思います(文責:平ゼミ 4年 安藤)。