· 

「新聞・雑誌漫画にみる批判・反骨・ユーモア」参加記

 

20171117日、一橋大学附属図書館において、講演会「新聞・雑誌漫画にみる批判・反骨・ユーモア ~近現代日本の諷刺画を手掛かりに~」が開催されました。講演会に併せて企画展示「批判・反骨・ユーモア~新聞・雑誌でめぐる風刺画の世界~」(111日から30日)も催されています。今回、私はフランス革命における風刺画の影響力を卒業論文のテーマとしていることから、一橋大学付属図書館を訪問するこにしました。

 

企画展示では、風刺画は時代を映し出す「鏡」であるとして、「検閲」「生活」「戦争」「日本」という4つのテーマから風刺画が紹介されていました。批判や反発を風刺という形でユーモアに変える風刺画家たちの手腕、彼らの反骨心を展示資料から読み解くことができるようになっていました。私がフランスの風刺画を分析対象にした理由のひとつに、フランスの風刺画はインパクトが強く、見るものに衝撃を与えることが挙げられます。今回の企画展示を通じてフランス以外の国々の風刺画を実際に見ることができて、フランスの風刺画の特徴を再認識することができました。

 

講演会は、19世紀から現代までの日本の新聞・雑誌漫画を概観しながら、新聞・雑誌漫画のもつ風刺性がどのように変化し、新聞風刺画の今後の方向性を考察するという内容でした。そのなかでWeb社会における風刺画が今後の風刺画の展望として挙げられていました。風刺画を掲載するのはこれまで紙媒体が中心でしたが、今後はWebの重要性がより一層高まっていくことから、わたしたちは紙媒体のもつ特性を改めて検討しておく必要があると感じました。卒業研究においても、風刺画がどのような媒体に掲載されていたのかということを常に考えなければならないと実感しました。ほかにも風刺画を分析するうえで有意義な視点を数多く習得でき、それらを卒業論文に生かしていきたいと思いました。(文責:平ゼミ4年浅野)